メタサーチの新展開
メタサーチの最近の動きをとりあげる。
メタサーチといえばOTAから提供されるホテルの一覧と、価格や部屋やプランを表示して比較させ、あとはOTAに遷移して予約してもらうというビジネスモデルだったが、違う動きがでてきている。
トリップアドバイザーはインスタントブッキングという取り組みをしている。
インスタントブッキングの特徴のひとつは別のサイトに飛ばずにトリップアドバイザー上でシームレスに予約を完結させるというところだ。
スマホ時代に入り、PCのように別タブで遷移先のOTAを開くという動きが非常に不自然になった。あの動きで著しくユーザビリティを下げていると想像できる。
KayakもBooking.comと組んで同様のシームレス予約の取り組みを行っている。
部屋の提供者は別のサイトであったとしても予約の完結はサイト内で行う、そのようなユーザビリティ改善のメタサーチの動きはこれから活発になってくるかもしれない。
もうひとつの動きはこれもトリップアドバイザーのインスタントブッキングに見ることができるが、ホテルと直接つながるという動きだ。メタサーチでありながらもOTAのような動きを見せている。
トリップアドバイザーのインスタントブッキングは成約手数料モデルで15%または12%ということで日本の感覚からすると驚くほど高い。まさに海外OTA並だ。
日本でいうとフォートラベルもビジネスプロモーションという商品でホテルと直接つながりはじめている。
成約に応じた手数料をとるモデルではなく、グループ会社の食べログのビジネスモデルのようにメディア面をリッチにでき、ホテルの自社サイトへの集客を増やせる商品だ。
日本のメタサーチの草分けであるヤフートラベルやトラベルコちゃんもホテルと直接つながる動きを見せている。
ヤフートラベルは並行してOTAを始めているし、ホテルの自社サイトともつながりつつある。
トラベルコちゃんもホテルの自社サイトとつながった。
メタサーチがこれまでのサプライヤーであるOTAを飛び越えてホテルと直接つながっていき、ユーザー体験としてはシームレスな予約になる、メタサーチとOTAの垣根はどんどん薄らいでいくのかもしれない。
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